午前中は、昨日の試合分析と、どう改善してどう勝利までもっていくか。という部分を話しました。
正直、改善すべき部分はかなりあり、しかしそのどれもがとても大事な部分でもありました。
一つ一つ噛み砕きながら説明し、その後は実際にピッチで動きながら戦術理解を高めました。
能力が高い選手が多いだけに、世界基準のフットボールをさせてあげないといけないし、やらないといけない。
フットボールは、頭を使うスポーツ。
日本の環境を急に変えるのは難しい。選手本人が変えていかないといけない。
この大会。そしてフアンホから多くのことを学んでこれからのサッカーライフに活かさないといけない。
午前中は濃厚で有意義な時間となりした。
まずは午後の試合でその成果を!
昼食後、休憩を挟みながら、プールでもリラックスタイム。
そして、いよいよ試合会場へ
ベストルームでフアンホが声をかける。
「みんな目をつむって。空港を思い出してくれ。誰が見送ってくれた?誰のおかげスペインに来ることができた?なんのためにスペインに来た?長い移動をしてどこにきた?
サッカーだよね?コスタブランカで優勝するんだよね?
深呼吸をして、プレーのイメージをしてみて。点を決めるところ、スライディングでクリアするところ、スルーパスを出すところ、試合に勝つこと、そして、優勝すること。みんなと喜びを分かち合うところ。
自分を信じて。仲間を信じて。仲間が苦しんでたら、その分自分が走ってやれ。仲間が苦しんでたら、頑張れと声をかけてやれ。自分を信じて、仲間を信じて一つのチーム、家族にならないと絶対に勝てないし、素晴らしい闘いはできない。
さあ、戦場に向かうぞ、ピッチで全てを出すぞ。」
vs SELECCION SOCCER TEAM(スペイン)
前半
後半
立ち上がりから相手に圧力をかけ、相手を圧倒。
午前中何度もトライしてきた、守備時のポジショニング、攻撃時のポジショニング、相手に4秒以上持たれた時のポジション修正方法、受け方、サポートの仕方、コーナーキック時の対応、GKからのスタート方法、3ゾーンの徹底理解、そして闘う姿勢。
もちろん、こんなたくさんのことは急にできない。でもトライしなけれはならない。
ミスしながらも、忘れながらも、それでもトライしようとしていた。
しかし、そんなに簡単に物事は進まない。
ミドルレンジで前を向かれそのまま強烈なシュートを決められる。
前半は1点リードされて折り返したが、まだまだ諦めない。立ち上がり序盤、マレがドリブルで切れ込みそのまま強烈なミドルシュートを突き刺さし、振り出しに戻す。
逆転モードに入った矢先、フリーキックを決められ、その後も続けざまに失点。相手の早くて強いプレスに苦しみ、自由にプレーさせてもらえない。
最後まで諦めずに闘ったが、そのまま試合終了のホイッスル。
【結果】
1-4●
これで決勝トーナメント進出はできなくなった。
今日は、同じホテルのブラジルチームがわざわざ日本チームのために応援に来てくれた。なんとしても勝ちたかった。。
試合後、フアンホから
「俺はもう歩けない。絶対に勝たせるためにみんなとトレーニングして、食事、休息、メンタル管理をして、ビデオ分析もしてきた。勝つために100%の準備をしてきた。試合中もみんなを奮い立たせ、勝ちにこだわった。もう疲れ切って歩けない。
みんなはどうだ?ピッチで全てを出したか?もう歩けないくらい疲れているか?
出し切ったのなら、下を向くな。涙をふけ。胸を張ってホテルに戻ろう。
相手も全力で挑んできた。どちらかは負ける。それがたまたま俺たちだっただけだ。
死ぬ気でトライできたなら、悲しむ必要はない。必ず次に繋がる。まだまだいろんなチームと試合ができるし、ブラジルも応援に来てくれた。こんな素晴らしい経験はなかなかできないぞ。
明日も試合がある。しっかり楽しもう。」
勝たせてあげられなかったのは非常に申し訳ない。
ただ、まだ大会は終わっていない。
最後の最後まで全力で闘おう。