春のドイツキャンプ2025〜6日目〜

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この日の午前中は、これまでのトレーニングや移動から少し離れ、地元のスーパーマーケットでの買い物を行いました。これまでドイツの文化やサッカーに多く触れてきた選手たちにとって、日常の暮らしの一端に触れる貴重な機会となりました。

店内に入ると、見慣れない商品やカラフルなパッケージに目を輝かせながら、選手たちは棚を一つひとつじっくり見て回っていました。特に人気だったのはチョコレートやグミなどのドイツらしいお菓子類。友人や家族に渡すためのお土産を真剣に選ぶ姿や、「これ日本にないよね?」と相談し合う姿もあり、それぞれが思い思いの品を手にしていました。

価格や分量を見比べながら計算する姿には、自分で考え、自分で決めるという力も感じられました。買い物袋いっぱいに詰まったお菓子は、トレーニングの合間に得た、ささやかなご褒美であり、大切な思い出のひとつとなったことでしょう。

スーパーでのひとときは、選手たちにとって生活のなかの「ドイツ」を知る時間となり、遠征全体に彩りを加える、穏やかで楽しい午前の活動でした。
午後はバスに乗ってジンスハイムへと向かい、ブンデスリーガ「ホッフェンハイム vs アウグスブルク」の一戦を観戦しました。遠征中における大きな楽しみの一つでもあった“ドイツトップリーグのスタジアム体験”。スタジアムに近づくにつれて周囲の空気も変わり、選手たちの表情にも自然と高揚感が広がっていきました。

試合は1-1の引き分け。互いに組織的な守備と鋭いカウンターを見せる中、白熱した展開が続きました。ゴールが決まった瞬間のスタジアムの歓声や、選手の一挙手一投足に反応するサポーターの姿は、まさに“サッカーが文化として根付いている”ことを肌で感じさせるものでした。

現地の観客の熱量、応援の迫力、そしてスタジアム全体の一体感。スクリーンやテレビでは伝わりきらない臨場感に、選手たちも目を輝かせながら見入っていました。プロのスピードや戦術的な駆け引きを間近に体験することで、サッカーへの向き合い方にも少なからず変化があったようです。

明日は日曜日。ドイツでは多くの商店が休業となるため、街の観光を予定しています。これまでとは違う角度から、ドイツという国に触れる一日にしたいと思います。

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