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今シーズンのブンデスリーガは12月第4週目にも開催される予定ですが、ドイツのアマチュアサッカーはほとんどの地域で12月の第1週もしくは2週目に年内の公式戦が終了し、ウィンターブレイクに入ります。
プロカテゴリーでもドイツのウィンターブレイクは比較的長いことで有名です。イングランドのプレミアリーグやスペインのラ・リーガなどはあまり冬季中断期間がありませんが、ブンデスリーガは約3週間の中断期間を挟み1月中旬に再開されます。ドイツのアマチュアカテゴリーの中断期間は更に長く、2月の下旬にようやく公式戦が再開されるため(地域やクラブによっては1週前にカップ戦が行われるところも。)、約2ヵ月半の期間、リーグ戦が中断することになります。
なぜ冬季中断を挟むのか
ドイツという国は冬季の寒さと雪が大きな特徴であり、それがウィンターブレイクの存在を必要としています。また、選手自身のコンディション面を鑑みても、溜まった疲労を解消したり心身ともにリフレッシュする期間が重要であることは言うまでもありません。しっかりと身体と精神面を休ませてリカバリーし、後半シーズンの再開時にフィットネスと体力を取り戻すこともハイパフォーマンス発揮のためにはとても大切です。
トップレベルやアマチュアレベル関係なく、選手たちは家族や友人と過ごす時間を確保したり、バカンスに出掛けたりします。これらは選手たちにとって重要な時間であり、しばしばパフォーマンスにプラスに作用します。
留学生たちもこの期間の過ごし方は様々で、日本に一時帰国して英気を養う選手もいれば、ドイツに残ってこっちのクリスマスや年末年始を経験したり、またはシーズン中には時間が無くて行けなかった様々な地域に旅行に出掛ける選手もいるようです。
シーズン前半戦が上手く流れなかったチームにとっては、この中断期間を利用して悪い流れを断ち切り、後期シーズンの再開に向けてチームの課題の修正やポジティブに向かって行くための息抜きとして利用することも出来るでしょう。
調子が良かったチームにとっては流れが断ち切られる…ということもあるかもしれませんが、良いイメージのままリフレッシュ期間に入ることが出来るという利点がありますし、実際にトップ選手の話によると「いい状況で休みに入れるから気持ちよく入れる。いい形でオフに入って、しっかり休んで、いいメンタリティーで、不安という感じではなくて、いいモチベーションでトレーニングがつめる時期が見込める。このタイミングで中断に入って一回頭と体とリセットできる」と話してもいます。
ドイツで行われる「室内サッカー」
また、ウィンターブレイク中のドイツサッカーの特徴として「室内サッカー」が盛んに行われる点も挙げられるのではないでしょうか。
ドイツ語で「Hallenfußball(ハレン・フースバル)」と呼ばれる室内サッカーは、GK含めた5vs5で行われ、ピッチの四方が壁及び防護ネットに囲まれているところはボールが外に出ることがなく、常に試合が流れ続ける特徴があります。
成人カテゴリーや育成年代でも特に12月後半や1月は頻繁に行われているもので、冬のドイツサッカーの風物詩のようなものだと思います。
日本人選手からすると2ヵ月半のリーグ戦中断期間は長すぎるという印象を持つかもしれません。勿論トレーニングや練習試合は行われますが、こちらの国ではトレーニングや練習試合よりも強度がより高くなる公式戦の間隔を空けること・休息をしっかりと取ることの重要性は広く認知されています。サッカーファンにより高いパフォーマンスを後期シーズンも見せるためには必要な期間だと言えます。