大会2日目
上位トーナメント進出へはグループリーグで4位以内に入る必要がある。
他チームの結果次第だがまずは2連勝が必須。
現在4位のチームとの対戦を残しているので順位をひっくり返すチャンスは自分たちにある。
予選グループリーグ
第4試合
vs Thai spirit fc(Thai)
1-0(ハルト)
グループ5位との対戦。
まずはコイツらに勝たない限り上には行けない。本当に同世代なのか?と全員が目を疑った180cm以上はあるDF、この壁を崩さない限り上には行けない。
試合はオープンな展開。お互いがゴール前まで攻め込むも最後の部分でなかなか決め切れない。特に長身DFは強烈だった。ドリブルで行けば吹き飛ばされ、パスで崩そうとすれば長い足で普通にカットされる。クロスボールを放り込めばヘディングで弾かれ、、、。
こいつをどうやって打開するか考えながら戦うも試合時間は残り5分、何が何でも勝たなければ、全員が勝利への執念を見せる。
相手コーナーキックを何とか弾き返し全員がこぼれ球に飛び込み、肉弾戦の中から相手ゴールに向かってボールがすり抜ける。
そのボールに反応したハルトがそのまま持ち込み前に出て来たGKと後ろから戻ってきたDFに挟まれ交錯しながらも何とかシュートを打つ。
力のないボールがゴール方向に進んで行く
会場全体の時の流れがゆっくりと感じるようにコロコロと転がって行くボール
両チームの選手全員がボールの行方を目で追う。
相手DF1人が必死に戻るもボールはゴールに吸い込まれ今大会初得点!
12人全員が喜びの声をあげる!
残りの時間は選手をどんどん入れ替えながら全員で守り抜き今大会初勝利!
何とか上位トーナメントへ首の皮1枚繋いだ。
第5試合
vs Indonesia Rising Star SS(Indonesia)
相手の勝ち点は4でグループ4位のまま、ここで勝てば自分たちが勝ち点6となり大逆転で4位に滑り込める大一番。
勝てば明日から上位トーナメント。
まずはここを勝たなくちゃ上には行けない!死ぬ気で戦うぞ!
相手ゴール前で決定機を何度も演出するが、相手GKがことごとく止める。
逆にカウンターから何度か危ない場面を作られるもGKシンを中心に全員で戻り守る。
時間が刻一刻と過ぎ、勝たなければ行けないという状況に焦り始めたのかトラップのミスやパスでのミスが増え始め、チャンスをなかなか作れない。
30度を越す気温に照り付ける太陽
シンガポールで5試合目ということもあってか疲労もピークに達していた。
今大会は全ピッチで試合が同時刻に始まり終了する。
周りのピッチで試合終了の笛が吹かれる中、最大のチャンスを迎える。
相手コーナーキックからのカウンター
審判は笛を持っている、この1プレーが終われば試合終了、、
絶対に1点取る!もはや体力は底をつき、身体を動かしてるのは勝ちたいという気持ちだ。
1対1の状況だったが、後ろからダッシュで2人駆け上がり3対1のビッグチャンス
もう決めるしかない、決めろ。ベンチからも全員が声を出す。
数的有利を活かしながら相手ゴール前まで運びシュートチャンス!
右足を振り抜こうとした瞬間、相手DFが身体を投げ出し飛び込んでくる。
それでも構わない、勝つためには振り抜くしかない。
足を振り抜き放たれたシュートが相手DFの足に当たりゴール方向へ!
しかし、シュートはわずかにポストの外に流れ、、、ココで試合終了。
上位トーナメントへあと1歩届かず予選グループリーグ5位という結果に終わった。
本当にあと1歩だった。たった1点で上に行けた。
自分たちが戦えなかった訳ではない。チャンスは山ほどあった。でも決めきれない。最後の部分でのクオリティ
悔しくてたまらない、、汗と涙が止まらない12人
異国の地で真剣勝負をしたからこそ味わえる経験
グループ5位となり、上位トーナメントへは進めなかったが、今大会は下位トーナメントもある。
まだ終わっていない、俺たちにもトーナメント戦は残されている。この12人で試合はまだある。結果も大事だが1人1人がこの常夏シンガポールの地で学んでほしい。アジアの強豪たちと身体をぶつけ合い何かを得て日本に帰ってほしい。
ホテルに戻り、プールでクールダウン。
気持ちを切り替えリフレッシュして明日のトーナメントに備える。
泣いても笑っても明日がラスト。
1試合でも多くこの12人で戦おう!